CAD作図、CADトレースでは常に余裕を持たせておくことが重要
今年の成人式と十日戎の宵宮が重なった昨日は皆さんいかがお過ごしでしたか?
商売人の多くが十日戎へ行かれたと思います。
私は残り福タイプですので、明日地元の戎さんへ家族を連れていきます。
また成人式も同日開催されていたので、電車などで新成人を見かけました。
とてもフレッシュで自分が式典に参加した時の事を懐かしく思い出します。
さて、そんな私がCAD設計や、CADトレースをするようになり気付くと25年が過ぎています。
初めてCADを触った日のことを思い出すと過ぎ去った日々の事がとても懐かしく思い出します。
その頃書いていたCAD図面はクボタのCADを使っていました。
自動溶接機のCAD設計を担当していたのが私です。
先輩に教わりながら、延長、ストレッチなど、今考えると簡単な操作をとんでもない時間を掛けながらCAD設計していました。
そんな私は効率を追い求めるタイプですので、対象となる物を正確に描き、不要なものは一切図面に残さないタイプでした。
図面を見ると必要な物だけが描かれているので、CADルールに不慣れな人でも何が言いたいのか、何の図面かは一目でわかる図面を描いていました。
今CAD設計に長らく従事するようになってからは、余白もしくは、印刷範囲外に色んな情報を残しています。
それは、なぜこの形になったのか、交差はなぜこうなのか?
どんな市販品と組み合わさるのか?などの付属情報です。
☆分かりやすい図面を描く。
必要な設計情報がすぐ手に入ることで、描いたCAD図面に対しての安心感が増します。
翻って、不要なものが一切入っていないと、CAD図面としては綺麗ですが、この形状になった理由を思い出せない時や、この公差で本当にいいのか?と改めて図面チェックする際に、改めて設計書類を探す必要が出てきます。
また、公差の妥当性が分かる情報を探してCAD図面へ修正を描けるので不必要な時間がかかってしまいます。
CAD図面として最終形と確定していれば、不要情報は要りませんが、そこに至るまでの図面としてはデジタルデータの恩恵を最大限に使い、補助データを図面に入れ込んでおきます。
このような余裕箇所の使い方でCAD設計のしやすさや、設計速度が変わります。
テーマでも上げているように、余裕を持たす。という意味には、余裕(余白)箇所に様々な補助情報を入れておくことで後で必要になる時間を短縮できます。
また製作図面においても、余白部分が無い図面は一見製作物が大きく描かれており、見やすいと思われがちですが本当にそうでしょうか?
いかに比較を乗せてみます。
☆余裕をうまく使って図面を描く
CAD図面内に製品図を置き、適度に周囲に余白を持たせている時。
CAD図面内に製品図を可能な限り大きく置き、周囲の余白は最小限としている時。
上記 図1と図2を比較してもて、図2のCAD図面は確かに大きく見やすいですが、圧迫間があると思います。
このようなときは図1のように描き、細かな個所は 左下にあるような詳細図として記載する。
図3が適度に余白があり、必要箇所は詳細図として記載することで図面がとても見やすくなります。
このようにCAD設計や、CADトレースに関わらず、図面を描く際には余裕をいかにうまく使うかで、パッと見た時に印象と、見やすさが大きく変わります。
図面はあくまで物を作る為に基本となる物ですので、いかに見やすく描くかでその後作業に大きな違いがでます。見やすい図面はそれだけで図面の間違いなどにも気付きやすくなります。
常に余裕を持たせた図面を描くことを意識されていなかった方は、是非余裕(余白)の使い方を色々と試してCAD図面をいかに見やすく描くか試してください。