展開図 作図
展開図とは
展開図とは、建築図面には、建物の各部位の詳細な設計図が含まれており、この中に、展開図があります。
立体的な形状を平面上に展開した図面のことを言います。
建物の各部位がどのように構成され、どのような形状をしているのかを、平面上に表した図面です。
例えば、建物の壁や天井、屋根などは、複雑な形状をしており、建築家や設計者は、展開図を作成することで、実際の形状を正確に表し、建築物を正確に構築することが出来る。
また、展開図は、建築物の部位ごとにも分けられ、それぞれの部位の形状を理解することができるため、修理やメンテナンスなどの際にも役立ちます。
-展開図が必要な時(任意面で可能)
展開図(*1)が必要な時は、壁面補修や改築などの目的で図面が存在しない場合です。その際、各種図面や資料を元に展開図面を作成します。
古い建物の場合、建築当初の図面を紛失していたり、青焼き図面などでは判別が難しい場合があります。
このような時、最低限の図面から求める展開図面を作成することは可能です。
-展開図作成に必要な図面とは
展開図作成には、切断線、切断方向指示のある平面図、平面詳細図、建具表、建具キープラン図、矩計図または詳細断面図が必要です。
詳細図面が無くても切断線、切断方向の指示のある平面図と建具の位置、大きさ、天井高が分かれば作成可能です。
ただし、詳細図面がない場合は、展開図精度が低くなります。
・切断線とは
切断線とは、展開図を作成するために必要な断面位置を明示する線です。この線により、展開図の形状が決まります。
・平面詳細図とは
平面詳細図とは、展開図面作成時に必要な部分を詳細に描いた図面です。
・建具表とは
建具表とは、建具の種類とサイズを一覧にした表。展開図に含まれる建具の種類と大きさを確認するために必要となる
・建具キープラン図とは
建具キープラン図とは、建具の位置を示した平面図となり、建具の配置を確認するために必要です。
・矩計図とは
矩計図とは、建物を垂直に切断し、建物の高さ、各階の床高さ、基礎、天井裏や各部の寸法、材料や下地の種類など詳細な情報が記入されている図面のことです。矩形図とは別に詳細断面図と呼ばれることもあります。これらの図面は、展開図を正確に作成するために必要な図面です。
(*1)建築の展開図とは?
建築の展開図とは、建築物や空間の外観や内部構造を3次元的(立体的)に描いた図面のことを展開図と言います。展開図は、建築物や構造物を視覚的に理解しやすくするために使用されます。
・立体感の表現に優れており、建物や空間を3次元的(立体的)に表します。
実際に見える形状や配置を視覚的に理解しやすくなります。
・ 展開図は投影を使用して描かれています。
投影は、立体的な物体を平面上に投影することで、物体の奥行きや深さを分かりやすくします。
・建築物の外観や各面(正面など)を表現するために使われます。
建築物の形、窓、ドア、屋根などをわかりやすく描かれています。
・内部の構造、配置を示すこともあります。
部屋の配置、階段、ドア、壁などが描かれており、空間デザインや構造を分かれいやすく示しています。
・建築物や空間の特定の視点や角度からの見え方を描かれることがあります。
特に分かりにくい場所を表すために、この特定の視点からの外観や内部が詳細に描かれます。
これらの特徴から、展開図は建築家や設計者、クライアント、施工者等のコミュニケーションや理解を助ける為には必要不可欠な図面です。
建築物や空間のイメージを具体的に表し、説明や修正の提案などに役立ちます。
展開図を通して、建築物の外観や内部構造が実物を見ているようにイメージすることが出来ます。
これらの事から展開図は建築プロジェクトの成功の為には重要な図面の一つとなっています。